くもの子が飛んでいく日和に
2009-11-14


禺画像]
四万十は昨日までの大雨で増水しています。聞いたところでは、ダムの放水でいっきに増水した河川敷で人の乗っている車が立ち往生し、レスキューが出たそうです。乗っていた人は大丈夫だったのでしょうか。

 今日はよく晴れたものの、昨日に引き続き風の強い日でした。家の縁側から前の山を見ていると、秋晴れの太陽の光を受けて蜘蛛の糸が飛んでいくのが見えます。いわゆる「糸遊(いとゆう)・遊糸(ゆうし)」というやつです。蜘蛛の子が自分の糸に風をはらませて飛んでいく現象で、これで海を越える強者もいるんだとか。一般的に春のものとされ、辞書類を見ても
「 糸遊 春の晴れた日に、蜘蛛の子が糸に乗じて空を浮遊する現象。蜘蛛の糸が光を受けて流れ乱れる様は、薄い絹織物(漢詩では碧羅)にたとえられる。また、蜘蛛の糸が光の加減で見えたり見えなかったりするところから、あるかなきかのものにもたとえられる。〈小学館・日本国語大辞典 第二版〉」
とあって、和歌の世界でも俳諧の世界でも春の扱いになっていますが、他の季節でも見られます。その糸遊を眺めながら洗濯物を干している妻に、
「あの蜘蛛の子さあ、海の向こうまで飛んでいくんだぜ〜。」
と言うと、妻はこっちに一瞥をくれただけで黙々と作業を続けます。どうやら「 くも 」を「 雲 」だと思い、
「この忙しいのに何当たり前のこと言ってくるんじゃ!だいたい雲の子っておまえは詩人か?」
と思ったようです。情緒を解さない奴。
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