Nさんのお葬式
2010-05-02


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今日は朝からNさんのお葬式の手伝いに行きました。十数年前まで土葬だったこの集落では、昔ながらの仕来りが残っていて、班の人が中心になってその準備をします。移住者である私などは、こういう場合はっきり言って戦力外ですが、足手まといにならないよう混ぜてもらって手伝いをします。女性陣は中のこと(精進落としの料理作りやお給仕)、男性陣は葬儀に使う道具類を作ったり、棺を担いだりします。この村の伝統的な葬儀の道具はほとんどを竹で作ります。うれ(さき)の方に葉を残した竹になくなった人の名前を書いたものや五色の布をつけたもの、四九膳の竹の箸等をみなで作ります。作業をしながら、昔の話などをおんちゃんたちがポツリポツリと教えてくれます。今は家の傍に墓がある家が多いが、かつては山の上のほうに墓があって、棺を担いでいくのが大変だったこと、その墓穴掘りがまた大変で嫌だったこと等々、一杯やりながらの作業なので話は尽きません。話は当然故人のエピソードにも行きます。亡くなったNさんはまた豪快酒飲みでしたから、次から次へといろんな話が出てきます。そのどれもがいかにもNさんらしく、その多くが笑い話なんですが、その中にみなさんのNさんへの思いが込められていて、つくづく惜しい人を亡くしたと思います。
 葬儀を終えての精進落としでは、やっぱり酒酒酒・・・・。特にこういう場合、「飲むのが供養じゃけん。」とか、「俺の葬式にゃ〜飲んじょくれょ〜言うちょったけん。」とか、「飲まにゃ〜いかん」とか、とにかくみな飲みます。飲まされます。土佐は慶び事で飲み、祭りでのみ、悲しいことがあったら飲み、そしてなんにもなくても飲む。そんな土地柄です。
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[幡多の人]

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