「しい」のおつゆ
2011-04-16


今日から大潮ですね。この時期楽しみなのは貝採り。この辺りの人はみな、貝採りが大好き。「貝採りいこうか?」といわれて断る人はまずいません。で、採ってきた貝をつまみにみんなで飲む。これがいい。

そんな飲み会の締めで出てくるのが「しい」のおつゆ。「しい」とはこんな貝。
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多分貽貝(イガイ)だと思うんですが、もしかしたら紫貽貝(ムラサキイガイ)かもしれません。紫貽貝だとしたらムール貝です。この「しい」という呼び名、ハマグリが浜の栗であるように、海の「椎」、つまりドングリという意味だと思ったら、ちょっとちがうらしい。どうも、オシッコのように水を吐くことからついた名前らしいです。つまり、「しい」とは標準語に直したら「小便貝」ということらしいです。

中村では大人気のこの貝も、宿毛では「カラスガイ」だとか「シビト(死人・・・おおこわ)ガイ」と呼んで、はや食べません。愛媛はもちろん食べない。清水は食べる所と食べないところがあるらしいです。

それはともかく、この貝、美味いです。一番ポピュラーなのが熱した鍋にパラパラ落としてすぐできあがりの蒸し貝。海水でぼっちりの塩加減ですから、塩もなんにもいりません。ちょっと上品に酒蒸しもうまい。茹でても美味い。ポイントは一つ。火を通しすぎないこと。熱した鍋にのったらもう火が通ったと思っていいそうです。食べる時は黒い髭みたいなエラ?を取ってどうぞ。あ、そうそう、調理する前に貝殻ごとよく洗うのをお忘れなく。取ったら防波堤などでごりごりもんで汚れを落とすのが手っ取り早いです。

あ、それからもう一つ注意点を。この貝は波が洗う磯で取れます。
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美味いけど命と引き替えにするほどの貝でもありません。波の高い日は気をつけて下さいね。

で、おつゆの話しでした。この貝、いい出汁が出ます。ちょっとだけカツブシか本だしを入れて薄口醤油で味を調えていただきます。青ネギか葉ニンニクの薬味があるとたまりません。
[縄文人(狩猟採集生活)]
[海]

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