葛の花
2011-09-19


四万十は今日も一日降ったり止んだり。どうもはっきりしない天気ですが、台風だから仕方ないですね。子供たちは家でごろごろ、妻は日課の玄米パン作り、私は大家のYさんに頼まれた畦の草刈りをして過ごしました。

今日は、昨日に引き続き植物のはなしを。

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日本全国、荒れたところならば何処にでもある草ですが、秋の七草の一つでもある草、それが葛(くず)です。
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花の形を見ただけで豆科と分かりますが、香りも同じく豆科の藤に似た甘酸っぱい臭い。

 葛の花 にほひの風を 過ぎて知る     篠原 梵

確かにこの花の匂いでハッとすることありますよね。
「あれっ、何か甘酸っぱい匂いがする。さてはクチメ(マムシ)か?」と思うとこの花だったりします。この花、藤やアカシアの花と同じく、天ぷらなどにして食べられますが、花を陰干しして酒に混ぜて飲むと悪酔いしないとも言います。

この辺りでは、「葛の花が咲くとヅガニが川を下る」といって、これからが蟹漁の本番。特に、こんな風に雨が降って増水すると、沢という沢からヅガニが這い出してきて、海へ向かって一斉に下り出します。海へ下るのは産卵のため。

ヅガニを肴に、葛酒で一杯やりたいもんです。

 葛の花 踏みしだかれて、色あたらし。
             この山道を行きし人あり   釈迢空

9月19日 今日の稲株

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[四万十の自然]
[植物紳士録]

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